見えない悩みに耳を澄ませた 1 【ロミロミ体験記vol.26】

アロハ、スタッフのワイレレです🌈

このお話は続きものです。

私が眉間にシワを寄せ続けた悩みからスタートするので、始めは暗いです。
でも、ただ暗いだけではありません。

この暗さから抜け出そうとしてもがいていた時に、ロミロミを通じて私が受け取ったもの全てを詰め込んでいきます。

自分と重なる部分や引っかかる部分を探しながら、気楽に楽しんでもらえると嬉しいです。

姉が3人、いる。

小さい頃からいつも、何でも姉のお下がりを使っていた。

小学校に入学した時、姉の薄汚れてぺしゃんこになったランドセルを持ち、教室の自分の椅子の背には紫色のチェックの防災頭巾をかけていた。

周りの子はみんな、ピカピカでふっくらした真っ赤なランドセルを背負い、山吹色の防災頭巾を椅子の背にかけている。

自分だけ、ぺしゃんこ。自分だけ、皆と違う色。

毎朝、皆で並んで登校しないといけなかったから、自分のランドセルを見られるのが嫌で集合時間ギリギリに行く。

ランドセルなんて隠せるもんじゃないけれど、一緒に歩いている同級生のランドセルは目がチカチカするくらい眩しくて、見てたら気持ちが萎えてくる。

年に一度の防災訓練の日は、嫌で嫌でしょうがなかった。

防災頭巾を被って列を作って、みんなで避難する。まず先生の指示に従って廊下に並ぶ。その時点で、自分の紫のチェックの防災頭巾だけが浮いているのがわかる。

どんどん校庭に避難していく生徒、その全員が山吹色の防災頭巾を被っているのが窓から見える。

その中に、今から場違いに混じるであろう紫のチェック。何となく自分が全校生徒の協調性を乱しているみたいで、申し訳ないような気持ちになる。

それより何より、恥ずかしい!

『見ないで。見ないで、見ないで、見ないで…。もう嫌だ。防災訓練、早く終わらないかなぁ』

防災頭巾を早く脱ぎたくてしょうがない。
絶対に上から何も落ちてこない校庭にいるのに、何でみんなずっと被ったままでいるんだ?

人の気も知らずにぼんやり並んでいる他の生徒たちに、少し腹が立つ気もする。

でも今自分が脱いだら、それもまた皆と違うことをする事になる。それも嫌だ!

どうしようもできずに、被ったままの防災頭巾を手で覆って隠す。

できるだけ小さくなって、気配を消しながらその場を耐えていた。

皆と違うのが恥ずかしかった。その反動か、皆と一緒の時は異常に安心した。

いつの間にか皆と一緒であることを切に願うようになった。

そこからだんだん周りの人と一緒でない自分が嫌になって、他人の意見を理由なく正しいと思ったり、優先したり、合わせたりすることを覚えた。

成長するにつれ、人は自分よりも価値があって、その価値のある人とずれている自分は価値がないと思うようになった。

他人と違うものを選んだり、言ったりすると、自分の事を”しょうもない”と強く感じて、いちいち落ち込む。

”誰かと違う”と思った分だけ、”価値のない自分”が出来上がる。そうしているうちに自分のことをつまらない、役に立たない、要らない人間だと思うようになっていた。



これが、ずっと後になって自分の足を引っ張ることになるなんて、思ってもみなかった。


レイアロハロミロミでは、京都スピリチュアルジャーニーという癒しの旅を年に数回開催している。

京都のマナをチャージしながら、そのマナで癒され、非日常の様々な体験をして感性を刺激し、自分を見つめる時間を持つ2泊3日の旅だ。この旅にサポート役として毎回参加させてもらっていた。

お店を予約したり、参加者の世話を出来る範囲でやったり、同行して案内のサポートをしたり、少しでも手伝えたらいいなぁと思っていた。

参加する時は、何かやれることを探そうと、外の世界に向けて思いっきり気を張る。
残念ながら、気を張っても疲れるだけで、特に成果が上がるわけではない。

成果の代わりに、自分への落胆がじんわりと染みてくるようになった。

自分のやる事・言う事の全てが、価値のない、気の利かない、しょうもない事ばかりだったと落ち込みだす。

自分と話をした相手は、詰まらない時間を過ごしたんじゃないだろうか。そんな時間にしてしまった中身のない空っぽな自分に嫌気がさした。

何回か参加するうちに、”自分は何もしていないのに参加だけしている役立たず”という思いに耐えられなくなってきた。

この場所にいることが図々しい事に思えて、苦しさがどんどん増していく。ある時、不意にこんな質問をされた。

「あなたはこのツアーにどういう立ち位置で参加しているの?」

自分が今一番答えに困る質問を、直球で聞かれて驚いた。

「えーっと… 一応、お手伝い役なんだけど…」

繕うようにやっと答えた”手伝い役”という言葉。

それをわざわざ自分で言う恥ずかしさも感じて、声が小さくなった。

この質問をされるということは、傍から見ていて私が何をしているのか分からないという証だ。
自分の不要さが露わになった衝撃がみぞおちに刺さった。そこから、完全に自分を見失った。

自分はいったい何なのか?

どういう意味があってここにいるのか?

ここにいてもいいのか?

…もう消えてしまいたい。
やっぱり、自分は何の役割も果たせていない、ただ居るだけの不要な存在だった。見たくない現実に、心が重たい。


トドメを刺されたように、ぐったりして動かなくなった心の中の”何か”を引きずって、そのジャーニーをなんとか終えた。帰る頃には、自分の中が哀しい何かでいっぱいになって、はち切れそうだった。


帰り道、駅まで歩く。まるで何かから逃げるように、うつむいて速足で歩いた。
こりゃもう駄目だと思った。

携帯に、参加者の一人からメッセージが届いていた。
「帰りにハグした時、すごい痩せてたからびっくりしたんだけど、大丈夫?」

以前から痩せたねってよく言われるけど、実際体重はそんなに変化がない(と思う)。

気が痩せていくから、痩せたように見えるんだって言われていた。過剰に人に気を使うと、気が痩せてしまうらしい。

ジャーニーの間、他人に気を使い過ぎたんだろうか?

自分が気瘦せするほど何に気を使っているのか、どの気づかいが要らないものなのか、どうやったら防げるのか、わからなかった。


やれやれ、1話目からどえらい暗いスタートになりましたが…。まぁ、明るく悩んでるやつの方がレアかもしれませんので、暗さにもお付き合いいただいちゃいました。

この後、どう変化していくのでしょうか。2話へ続く…

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