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見えない悩みに耳を澄ませた 9【ロミロミ体験記vol.34】

アロハ、ワイレレです🌈

部屋の掃除をしていると、この間掃除したばかりなのにもうこんなに汚れて、埃が積もってる!って毎回ビックリします。

生きるって、汚すって事なんだなぁって、毎回言いながら掃除をして、一通り終えた後の清々しさは、本当に心地の良いものです。

これと同じことが、身体や心にも言えるんだと思います。

身体の場合は、汗をかいたり、老廃物が溜まったりして汚れていきますが、
これと同じように、心も毎日湧いてくる色んな種類の感情で汚れていきます。

心に湧いてくるこれらの感情は、何となく色で表すことが出来るように思います。
人によって感じ方が少しずつ違うかもしれませんが、

怒りは、どす黒い赤。
悲しみはコバルトブルー。
嬉しい時はピンク。

色んな色が毎日生まれて、混ざり合って、放っておいたらどんどん重たくなって、黒に近づいていくような感じがします。

これらの感情が心の表面にあるとしたら、
心のもう一段深い所に、もう一人の自分が暮らしている場所があります。この、もう一人の自分を見たことがあるでしょうか?

こいつにも、色があるみたいなんです。

今回のお話は、もう一人の自分が灰色だった時のお話です。

…腰が、怒る?体はずっと覚えている…?
一体どういう事なんだろう。

当時、転んだ事を無かった事にしたいと願っていたのが叶ってしまったのか、今まで一度も思い出すことはなかった。

それでも体の方は一生懸命、私がこれからも歩けるように、痛くないように、全力で治してくれた。それなのに、完全無視して、何も無かったように放っておいた。

腰からしたら、そりゃ怒るのも当然か…。

放っておいたのに、健気に一生懸命治してくれていた。
だから今も歩けるし、立てるし、運動だってできる。

何でもっと自分の体をいたわって大切にしなかったんだろう。自分を大切にするっていう感覚が、ごっそり抜けていることを突きつけられた気がした。

反省して、自分の体に心から謝った。

「今まで、本当にごめんなさい、ごめんなさい…」

繰り返し謝って、その夜は腰に手を当てながら、何度も謝ってから寝た。

夜中、真冬なのに汗だくで目が覚めた。

汗だくだけど、何故か少し清々しさを感じる。まるで洗濯した後のような?
身体が自分の中を綺麗に洗ってくれたような気がした。

寝る前に何度も言った自分の『ごめんなさい』に、体が反応してくれているみたいだった。

油まみれだった自分の体が、まるで嘘のように清々しく感じた。
糸にしがみついておかないとすぐに落ちてしまいそうだったのに、もう糸は手の中から消えていた。


次の日、自分の体が自分に見せてくれたのか、目の裏に映像が浮かんだ。

自分の中にある暗い場所に、ゴロンと落ちている灰色の塊。
冷たくて何もない床に転がったそれは、ピクリとも動かない。捨てられたようにさえ見える。

よく見たら、刺し傷だらけで瀕死状態だった。

何だ、これ?

これって…自分…?

灰色の塊を見ながら、いつもやっていた反省会を思い出していた。
自分が何かを発信したり、人に自分の話をした後は、必ず自分自身が嫌になって、心の中で開催していた反省会。

その中でも、講座をやった後に開いた反省会の自分を、上から見ていた。
そこで自分の手に握られていたものを見て、驚いた。この会は、ただ反省しているだけじゃなかったんだ。

手に、刃物を握って立っている。

ここに転がっている灰色の塊が傷だらけなのは、自分が自分を刺した跡だったんだ。

自分のできなさ、無能さに、グサリ。
すぐ泣く心の弱さ、メンタルの弱さに、グサリ。
人前でおじけずく、その不甲斐なさに、グサリ。
自分と話した相手は、詰まらない時間を過ごしたんじゃないだろうか。そんな時間にしてしまった詰まらない自分を、グサリ。

あぁ、いつも漂っていた凄惨で冷たいあの臭いは、自分を刺していた臭いだったんだ。

グサリ、グサリ、グサリ。

自分でこんなことしてたんだ…

刺しているのに、痛みを感じていなかった。
自分をどんなに刺したって、何ともないって思っていた。
何ともないから、どんどん大胆に、頻繁にグサグサ刺すようになっていた。

そうやって、周りにいる誰かに「役立たずでごめんなさい」って謝っていたのかもしれない。

他人は傷つけちゃ駄目。でも、自分なら構わない。
自分だもん、誰も文句を言ってこないから、いい。とりあえず痛くないから、加減していれば大丈夫。そう思っていた。

気が弱い自分が嫌いで、強い心があればどんなにいいか、とも思っていた。心が強ければ、何でも自分を責めずに済むかもしれない。そうすれば自分が楽になるって思ったりしていたな。

あれ?楽になる…?
弱い自分を刺しても大丈夫だと思っていたはずなのに、本当はどこかで辛いと感じていたのか?

全く、気付いていなかった…。

ずっと自分がどう感じているのかが分からなくて、分からないまま考えていたら、今まで培ってきた筋金入りの自己否定がうるさく口を出してきていたんだ。

「無駄、無駄。強い心なんて到底手に入らないから諦めろ。今まで通り、自分を責めときゃいいいんだ。どうせ、何の価値もない人間なんだから」

心の強い弱いなんて、関係なかった。

自分の不甲斐なさに肩を落として、暇があれば自分を刺して、少しでも前を向こうとしたら、全力で阻止しようと自分で自分の足を引っ張る。

そうやって自分の気を自分で削いでいた。

知らない間に、なんて世界を作っていたんだろう。

次回、最終回です。
長い事お付き合いいただきましたが、ここまで来たら是非最後までお付き合いください!

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