見えない悩みに耳を澄ませた 5【ロミロミ体験記vol.30】
アロハ、ワイレレです🌈
何かを学んだ後、手に入れた知識をただ「知っている」で終わらせていました。
新しい知識は、まるで大きな龍に「乗りなっ。どこへでも連れて行ってやるから!」と言われているような、今までの自分には無い、とても大きな力を与えてくれるものだと思います。
「あれ?これって、今自分の抱えている問題に役に立つんじゃないか? ちょっと使ってみよう!」
そう思った瞬間から、視界が広がって楽しくなって、生活にハリが出る。
まだ知らない、見たことのない遠くの世界へ行くかどうかは、自分の思い次第なのかもしれません。
自分の見つめ方を、変える。
そうは言っても、人に当てずに見るってどんな感じだろう?よく分からないまま、人に当てない事だけを意識してやりだしてみた。
『合ってるかしら・・・』
そう思いながら試行錯誤を重ねていく。
そうやって自分を見る度に気になるところがあった。傷ついたオーラの箇所だ。
あれからマシにはなったものの、まだ少しヒリヒリする感じがある。人にオーラがあるのは頭で理解はしているけれど、見た事ないから実感が湧かない。
そんなものに対して、自分が何かできる気が全くしなくて、クムにこの話をした。
「自分で治す方法を考えてみた?何でも自分で治してみようとする心意気が大事で、そう思った時点から治ってくるんだよ。自分にはできないと思わずに、限界を自分で作らずに、今まで習ってきたことを工夫したり、どうすればいいか考えて、治そうと思う事から始まるんだよ。」
「あ。。。」
そう言われて、ハッとした。
自分で治そうとする心意気。そうか。
目に見えない類のもの=自分では手に負えない、どうにもできない って思い込んでいたけれど、そんな事ないよな…。今までロミロミを通して教えてもらってきた沢山の事を工夫していけば、本当に何でも可能なんじゃないだろうか。
それに、今まで当然やった事ないから、少しワクワクさえする。
「ちょっとやってみます!」
自分のオーラの痛い部分を修復しようと試みる。
「あ、これ、結構いけるかも!多分数日やってたら治りそうな気がします」
そう言ったら、
「そうでしょう?不可能なことなんてないんだよ。でも心配だから明日ちょっと見させてね」
不意にもらったクムのこの言葉から、アロハの突風がブワッっと吹いて、一瞬目を瞑った。
そのアロハを受け取りきれずに、また全力でのけぞって、のけぞったまま、結局翌日お世話になって治して頂いた。
やってもらいながら、クムがハワイでカフ(神官)になった時の儀式のビデオを思い出していた。
ロミロミは昔、医療行為としてカフ(神官)が行っていたもので、ロミロミを極めていくと、このカフにたどり着く。カフのお仕事は、日本でいう神主さんの仕事に近い。
建物や家のお祓いをしたり、プレ(祝詞のようなもの)をあげたり、冠婚葬祭の儀式を執り行ったりする。
ビデオの中でクムカレンが、「カフはバランスとハーモニーを整える仕事です」と言っている光景をぼんやり思い出していた。ロミロミで言えば、その人の肉体だけでなく気も整える。その人のバランスとハーモニーを整えていく。そうすると、身体も心も平穏になって、考え方も感じ方も不思議なくらい変わる。
整えていただいた体を携えて、考える。
【オーラや身体に至るまで全て、自分に責任を持つ】
自分を見つめるって、ある意味こういう事なんじゃないだろうか。
でも、責任を持つってどうやったらできるんだろう?
それからもずっと、何をしていても、何かが自分の足を引っ張っていた。
重たくて気が晴れない日が続いた。引っ張っているものがいったい何なのか、見えない。分からない。
「人生で一度でも、必死で何かをやったことがある?」
いつもと違う厳しい口調でそうクムに問われて、口をつぐんだ。
今まで必死で何かをやったことなんて、ないんじゃないだろうか。何をやっても中途半端で、諦めて誤魔化してばかりいた。
今までずっと、他人に跳ね返った自分を見ていたからだろうか?自分を見つめることすら他人任せにしていたせいで、自分のやることに責任を持たなくなっていた。
人間には2本、足がある。
2本の足でしっかり大地を踏みしめて、一歩ずつ確実に人生を歩んでいくようにできている。
「人生で一度でも、必死で何かをやったことがある?」
この質問に、思わず下を向いて自分の足元を確認した。
『おや?片足しかない…』
もう一つの足を探したら、自分の外に置いてあった。
クルクル、クルクル、クルクル
自分の中の片足を軸にして、円を描いて生きている。まるでコンパスみたいだ。嫌になったらいつでも今いる所から片足を抜いて、また違うところに置けばいいと思っている。
1本足でいると、何か起こった時に自分のせいだと思う気持ちが半減する。自分からも、周りからも、いつでも逃げれらるようにいつの間にかこうなって、それが当たり前になっていた。
こんな状態だったとは…。
自分の無責任さは薄々感じてはいたけれど、ずっと見て見ぬふりで通していたことに顔から思い切りぶち当たった。
最近どこを見ても、何をしても、顔をぶつけてばかりいる気がする。ぶつけた痛みを持て余しながら、電車に乗って家に帰っていた。
真剣にやるって、どうやったらいいの?
自分には到底できない気がして、怖がって、これまで何もやらずにずっとブルブル震えていた。周りに一生懸命何かをやっている人を見ると、自分とは全く関係のない世界の事だと思って顔を背けていた。
あぁ、また怖いのか…。
数年前にクムカレンのロミロミを受けた時、クムカレンが話してくれた言葉を思い出した。
「あなたは何かにしがみついて、次のステップを怖がっているのね」
ロミロミをしてもらいながら、急にそんな事を言われたからビックリしたけれど、次のステップを怖がるのも、真剣に何かを取り組むことを怖がってしてこなかったのも、原因の1つはこの”片足立ち”にあるのかもしれない。
あの時、「とても怖いです」と答えたら、クムカレンが言ってくれた言葉があった。
「次のステップは怖いでしょうけれど、でも大丈夫なのよ。だってyou’re guided.」
You’re guided. =あなたは導かれています。
人生は1人でやみくもに歩いているんじゃない。一寸先は闇でもない。
周りの人は勿論、ご先祖様や神様や大自然や、沢山の大きなサポートを受けて生きている。安心して踏み出して、歩んでいって大丈夫なんだって教えてくれたんだ。
あの時、あんなに心に響いて、大丈夫なんだって思っていたのに、月日が経って忘れてしまっていたみたいだ。
携帯を取り出す。
嵐山で見た夕焼けの写真を見る。
そうだ、こんなに応援してくれてるんだ。何をしたらいいか分からないけれど、出来る事からやっていくしかない。
自分の上に垂れている糸を、もう一度見上げた。
この糸をどうやって登るかを考えていた。
次回、やっと話は上向きへ…?!